お・も・い…（思い・重い）

長くなります。


昔、3年程付き合って婚約までした人が
帰ってこられないところに“引っ越した”…
と
先日知らされました。
なぜ私の周りにはいつも、死神のようにこんな話ばかり…
2歳から動かない住所にいるから？
ほんとに誰とも、数少ない友人としか付き合いないのに
こんな知らせだけが律儀に届く。


この度は特別でした。
差出人の無いワープロ文字の封書
中に

「主人が先月、他界しました。
押入れの奥にしまいこんであった、古いカバンの中から
貴女様からのお手紙が出てきました。
私が受け取る理由もなく、処分に困りまして
勝手ながら送らせて頂きました。」

と

私が数十年前、別れる時に返した10万円
幼い文字でお礼の言葉と
一人前のお詫びと。

当時の事実をこれでもかとつきつけられたような
色褪せた見覚えのある手紙


私、車の免許を取るのに
自動車学校の費用を彼に払ってもらったのです。
確か9万いくらかだったかな。

別れた理由は…長くなります。
今思えば、生活水準の違う彼の家に入れなかった、
＆物理的な距離…でしょうか

ただただ自分だけの思いで
「返さなきゃ、返さなきゃ」と送りつけた現金
若かった…な


きっと彼も忘れてしまっていたのだろうと思います、でも
当時は酷く傷つけたでしょうね
時を経て、今また奥様にまで…

旧姓のまま、実家の住所のまま送られてきました
届かなければそのままどこかに行ってしまえ…と
返送も言葉も受け付けないという
送信者無しの封書…


送りつけた自分は全く忘れてしまっていて
正直、彼が亡くなったことは
普通に早すぎて気の毒で哀しいとは思うけれど
昔の彼だからどう？という思いはありません。（なんて薄情な…）
病気だったのかも分からない、子供がいるのかも知らない

ただ、奥様の強い意志と
自分の愚かさに心が泣きました。
そんな思いも、思い出す時間も
ここに書くことで全て終わりにします。
でなきゃ彼女に申し訳ない。


この年になってまだまだ反省することばかり



思い知らされた……春です。