全くNETのnewsに頼ってしまって
新聞は見出しでしか読まなくなってしまった今日この頃。

本日人間ドックとやらでずるずる家にいる(スマン)旦那。
必然的に何もすることが出来ず、新聞を読む時間ができまして、
「美しい文章」というタイトルに惹かれて読んだコラム

「横町を南に折れて、蛤町の方に入り二人で行くと、
道はたちまち暗い路地になった。」
          ――藤沢周平「帰ってきた女」――

これだけ抜粋して読むとそれ程違和感は無いかもしれないけど

「蛤町の方に入りこんで行くと…」

と比べるとやはりリズム的にも後者が「〇」。

結論から言うと
これは手書きの原稿の
「こ」を「二」に
「ん」を「入」に
読み違えたのでは?…という推測から
このコラムを書かれた毎日新聞の支局長が
新潮社に問い合わせをされたというお話。
もちろんこの筆者が「藤沢周平」の美しい文章に
精通されていればこそ、
そしてこの物語の前後のつながりを
何度も読み返されたからこその疑問。

そして新潮社もまた素晴らしい。
この短編が収録されている作品を全てチェックして
複数の出版社から雑誌や単行本などの形で計6回発表され、
5回は「入り二人で行くと」だったが、
全集だけは「入りこんで行くと」となっていたと。

さらに、全集は著者自身が作品を最終確認した決定版で
非常に信頼性が高いということで、
協議した上ご遺族とも相談し、次の版から
「二人」を「こん」に変えることにしたという顛末。

膨大な文章の中の「一文」を
(「武士の一分」ではなく←これっ!わかっとる)
真摯につきとめる両者の姿勢に感動すら覚えました。
同時に、他にも有り得る事ではと思ってしまった次第。

日本人ですもの
美しい日本語
美しい文章
憧れますね。
朝からなんだか得した気分!

今日はスマスマ、仲間さんですね。
「ホストマンブルース」…この前福井さんが
「キャラクター祭り」の依頼書を持っていった時の収録?
かなり前だよね?
あっそっか、ビクトリアが来た時だ。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索